職場で仕事をしていて、部下にイライラしたり、上司に気を使って疲弊したり、仕事がうまくいかないことってありませんか?アドラー心理学では、人の悩みはすべて対人関係の悩みであると言い切っています。対人関係が緩むと仕事は驚くほど楽になる。私が職場で体験した実例を交え、課題の分離についてご紹介します。
職場のもやもやを軽くする
『課題の分離』とは?
「課題」とは目の前にある問題や取り組もうと事柄のこと。自分でコントロールできる「自分の課題」と自分にはコントロールのできない「他者の課題」をしっかり分けることが重要だと考えます。コントロールできない「他者の課題」には踏み込まないこと、そして「自分の課題」に踏み込ませないこと。課題の最終的な末路を経験し、責任を負うのは誰かという観点からも「自分の課題」と「他者の課題」を分けて考えることができます。
職場における『課題の分離』
私の体験談。
意見を述べたら上司が不機嫌になった。
若かりし頃、職場で上司と話していてとっさに反対意見を述べたことがあり、相手の表情がピクリと変わった様子を見て「しまった!」と思ったことがありました。社会人として未熟で不勉強だったこともあり、私の発言で不機嫌にさせてしまった、言わなきゃよかったな・・・と反省したのですが、この場合
・言わなければよかったと悩むのは「自分の課題」
・不機嫌になるのは「上司の課題」
自分の発言によって相手がどのような態度をとるかはコントロールできません。言われたことを受けてどういう態度を取るか決めるのは上司なのです。そのように『課題の分離』ができると、相手の態度に必要以上に気をつかうことが無くなります。
部下の出勤時間が遅くてハラハラする。
会議で社員の出勤時間に関する議論になったことがありました。部下は出勤時間が始業ギリギリ。でも始業時間には間に合っていました。
・会社の意向をくみ、何時に出勤するか決めるのは「部下の課題」
・その部下を見てハラハラするのは「自分の課題」
遅刻ギリギリで評価が悪くなるとしたらその責任を負うのは部下自身です。自分は本当は何に困っているのかを明らかにするのが、本当の課題かもしれません。
『課題の分離』ができなかった!!
私の失敗談。
新入社員の頃、職場の清掃活動のリーダーに任命されました。でも新入社員ゆえ、社内の事情を知らないし、なかなか思うように活動が進まず。周りの先輩達が動いてくれないことにイライラもやもやするけれど、みんな忙しそうで頼みにくいし、どうにもできない。ものすごいストレスでした。結局分担してやるような仕事も頼むくらいなら自分でした方が早いし心苦しくないと残業してまで自分で背負う選択をしました。
今考えると
・「作業をする」のは同僚の課題
・「どうしたら作業をやってもらえるのか考える(相談する)」のが私の課題
だったのです。結局見かねた上司が助け舟を出してくれたのですが、あの時『課題の分離』ができていれば、過度なストレスがかかる前に上司に相談できたと思います。
職場における『課題の分離』
まとめ。
自分でコントロールできるかどうか、最終的に責任を負うのは誰かという観点で『課題の分離』ができると、心の整理が出来て、自分が何をすべきかが明確になります。自分がコントロールできることにフォーカスすることで、心を軽くすることができるのです。
いきなり課題を分離することは難しくても、まずは、「これは誰の課題か?」を考えることからスタートしてみてはいかがでしょうか。
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